2006年10月29日 (日)

友達の詩 / 中村中   追加補足版

 「友達の詩」を聞いた。何の先入観も無く、「中村中」と言う回文みたいな名前なので、「コミックソングかいな?」とさえ思っていた。すいません。

 このアーチストも知らなかったし、カウントダウンの番組も最近流し見なので、未チェックだった。

 谷山浩子を思わせるソフトで、ちょっぴりミルキーな歌声。

 この歌は恋愛の歌だが、たいそう切ない。

 

 恋愛に臆病になっているというか、恋愛を大切に思いすぎているというか。

 最初はそう感じた。

 ♪

 手をつなぐぐらいでいい

 並んで歩くくらいでいい

 それすら危ういから

 大切な人は友達くらいでいい

 2番では最後の部分が「大切な人が見えていれば上出来」とまで、後退してしまう。

 

 こう書いてみると、とても後ろ向きな、消極的な歌であるような印象で、事実、私もそう感じていたのだが・・・。

 ♪

 忘れたころに もう一度会えたら

 仲良くしてね

 と、聞くころには「おや?」と思った。

 

 そして最後のサビを歌う中村中の声に心震える。

 それまでのどちらかというとサビすら淡々と感情を抑制した歌声から一転。「大切な人は友達くらいでいい」と歌い上げるその声からは大切な人を失う悲しみが迫ってくる。

 

 自分にとって大切な異性は、愛する人になりがちであるけれども、それはその人を失うリスクも伴うことである。

 手をつなぐことさえ、並んで歩くことさえ危ういのである。

 だからこそ、友達でいい。

 深いシンパシーを感じ、心通じ合う異性を得ることはとても幸せなことであるが、それを恋愛にしてしまったら・・。そして失ってしまったら。

 これは普通の恋愛での悲しみよりも、後悔の念が強くなる分つらいのかもしれない。

 だからこそ、

 ♪

 忘れたころに もう一度会えたら

 仲良くしてね

と、歌うのだろう。

 さて、中村中。 下の「中」はなんと読むのだろうか?w

 なかむらあたる と読むそうだ。

 で、この読み方が記事を書いた後に気になって、調べたわけだ。

 そんでももって衝撃の事実。

 中村中。

 彼女は男性でした。

 性同一性障害。

 それを知った上でこの曲を聴いていたら、私の記事はまったく違ったものになったはずだ。

 あえて、先の記事はほぼそのまま残している。

 この事実を知って改めてこの曲を聴いてみた。

 こうした色眼鏡は中村中本人は望んでいないかもしれない。

 でもそういう色眼鏡を経てもなお、この曲は素晴らしい。いや、それどころか味わいを増した。

 ただの女性アーチストが歌ってもいい曲なのは間違いない。しかし中村中が歌うことで、この曲には2つ目の命が息吹いたと思う。(当人の歌なのに・・・、変な言い方になっているなあw)

 

 

 中村中の心は女性である。その女性の心が書いた曲であるから、大切な人を思う女性の心が描かれているのは当然である。そこまではおそらく私が最初の記事で受けた印象そのものなのであろう。

 しかし15歳でこの曲を中村中が書いたと知り、聴く。

 泣けてくる。

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2006年8月15日 (火)

RADWIMPS の 有心論

 前回の「ふたりごと」が気に入っていたRADWINMPS。(←なんて読むんだ?)

 らどうぃんぷす?

 ファンに怒られそう?

 大丈夫?

 さて今回もこのグループはやってくれています。

 ちょっと聞くと初期のバンプオブチキンのにおいがします。(←それが怒られそうだってば)

 しかし楽曲に遊びと言うかひねりと言うか、聞いてもらえばわかりますが、単純ストレートな楽曲ではないのです。変化球っつーか玄人好みっつーか。(←別にほ~が玄人と言ってはいないw)

 でもって歌詞もまたすばらしい。

今まで僕がついた嘘と 今まで僕が言ったホント

どっちが多いか怪しくなって 探すのやめた

自分の中の嫌いなところ 自分の中の好きなところ

どっちが多いかもう分かってて 悲しくなった

 と、まあ至って共感しやすい、でもどちらかと言うと平凡な歌詞でスタートするこの「有心論」。

 あ、普通「ゆうしんろん」と言えば「有神論」なわけで、それがこの歌のキモでもあると思うのですが・・・まあ後述。

 ところが歌詞はサビに入って一変。

君があまりにも綺麗に泣くから 僕は思わず横で笑ったよ

すると君もつられて笑うから 僕は嬉しくて泣く 泣く

 楽曲の盛り上がりもさることながら、この印象的な歌詞。

 やられました。

 さらにサビはこう続く。

明日を呪う人間不信者は 明日を夢見る人間信者に

もう昨日を探してた僕はいない いない

 最初のサビの後は大変ユニークな「人間洗浄器」の歌詞が並び・・・

だって君は世界初の 

肉眼で確認できる愛

地上で唯一出会える神様

 と「有神論」につながる歌であることが分かるわけです。

 

 ウマイ!

 座布団3枚持ってきて。

誰も端っこで泣かないようにと 君は地球を丸くしたんだろう?

だから君に会えないと僕は 隅っこを探して泣く 泣く

誰も命 無駄にしないようにと 君は命に終わり作ったよ

だから君がいないその時は 僕は息を止め 待つ

 この辺は、もう絶品という感じです。韻を踏みつつ個性的で、でも心に響く歌詞です。1番よりも2番の歌詞に力があると個人的には思いますね。

 

 ところがここでサプライズ。

するとね君は いつでもここに 来てくれたのに もうここにいない

 いない?これは愛する人との単純な別れを意味すると言うよりも死別を予感させてしまうのは思い込みが強すぎか?

明日を夢見た人間信者は 明日の死を待つ自殺志願者に

3分前の僕がまた顔を出す

 うむう。やはり死別な感じ。

 聞いてもらえばわかるが、この辺の歌い方がとってもドラマチックです。心揺さぶられます。

息を止めると心があったよ そこを開くと君がいたんだよ

左心房に君がいるなら問題は無い 無い 無いよね

 なんか泣けてきますぞ・・・おろろ。

2秒前までの自殺志願者を 君は永久幸福論者に変えてくれた

そんな君はもういない いない いない いないけど

この心臓に君がいるんだよ 全身に向け脈を打つんだよ

今日も生きて 今日も生きて そして 今のままでいてと

白血球 赤血球 その他諸々の愛を僕に送る

 いやあ、こりゃ「来る」わ。泣けてきます。

 各々が自分でお話を作ればいいんだけど、ほ~も勝手に妄想膨らませてしまいました。

 

 以下人を選びます。(←忠告)

 人も自分も信じられずにいた僕。 

 ホントのことと同じくらい嘘をついた僕。

 好きな自分より、嫌いな自分の方が多い。

 好きな人ができたって、いつかは嫌われ憎まれる。

 だったら自分から先に嫌うようにしてた。

 でもいつかは愛し愛されたい・・・。

 そんな僕を知った君は、僕にこう言った。

 「そうなる前にあなたから愛してみてよ。」

 そう言って泣く君がとても綺麗で。

 僕は思わず君の横で笑ってしまった。

 すると君もつられて笑ってくれた。

 それが嬉しくて。

 それが嬉しくて今度は僕が泣いた。

 

 君に出会えて僕は新しい自分を見つけた。

 僕は君に夢中になった。

 

 僕が苦しいときにはいつも傍に来てくれた君。

 そんな君がもういない。

 誰も命を無駄にしないように

 神様は命に限りを作ったのだろうか?

 僕はまた以前の僕に戻ってしまいそうだ。

 でも僕は気がついた。

 君は僕の心の中にいる。

 僕の心の中で、君は今でも僕に愛をくれる。

 

 僕は今日も生きている。

  

 

 なんだこれ?w

 まあもっといろいろ妄想してんだけど、あんま語ると怒られるからやめときます。w

 

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2006年6月13日 (火)

RADWIMPS ふたりごと

今からお前に何話そうかな
どうやってこの感じ伝えようかな
少し長くかかるかもな
でもね 頑張ってみるよ

 抑えたテンションの中始まるボーカリストの独白に似た思いの羅列。

 悪くすれば壮絶なマスターベーションに終始してしまうこのような歌を支えるのは、その独特の言い回し。

同じとこに空けたピアス
お前のだけやけに光って見える
俺もいつか輝くかな
お前みたいに世界を愛せるかな

 誰でも抱くことのある思いをこの言い回しが独自の世界観をかもし出し、その歌詞の連なりはそれが快感と共感とを呼び起こす。

こんな夢を いつまでも見よう
醒めなければいいってことにしとこう
醒めるから夢と呼ぶんでしょう?
って言うなら 他に名前つけよう

 徐々に上がる曲のテンションは聞き手の魂もゆさぶるかのようである。

君と書いて「恋」と読んで
僕と書いて「愛」と読もう
そうすりゃ離れそうもないでしょう?
いつかそんな歌作るよ

 さすがに少々あざとい感じもするが、それも曲の流れの中で聞けば当然の歌詞として聞こえてくるのはやはりこの曲の持つ力なのではあるまいか。

君と僕とが出会えた
奇跡を信じてみたいんだ
君と僕が出会えたことが
奇跡だろうとなんだろうと
ただありがとう

 最後に思うのはこの曲は玄人向けなのではなかろうかと言うこと。キャッチーなメロディーがあるわけでもなく、テンションの盛り上がりはあるものの、言ってしまえば淡々と高ぶっていくよう。しかしそれこそがおそらくこのバンドの世界なのではなかろうか。

 はまってしまえば他の曲も聴いたみたくなる。当然私も今、はまってヘビーローテーション。

(/・ω・)/

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2006年6月 1日 (木)

工藤慎太郎 シェフ

 ふとしたきっかけでこの曲を知ったのですが、いいんです、これ。1月にメジャーデビューしたばかりの方のようで、知名度はまだまだですが、とてもいい曲を書く人のようです。

 バイトをした経験のある人で、いい上司や先輩にめぐり合ったことのある人は共感度もアップかなあ。でも普通に工藤慎太郎という人柄を味わいながらこの楽曲も味わうのが吉な気がします。

 例えるのもなんですが、フォークソングの要素があって前向きな尾崎豊という印象です。でもきっと聞き込むとすぐに工藤慎太郎という個性を持ったアーチストとして私の中で確立しそうです。

菓子パン1個の暮らしに

どうにか終わりを告げたくて

目黒のイタリア料理屋で

働くことにしたんだ

 で始まる工藤慎太郎ストーリーに浸ります。

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2006年5月18日 (木)

マタアイマショウ

マタアイマショウ SEAMO

今まで見たことない泣き顔を見て 

僕は君の手を握ってた

この手を離せばもう逢えないよ 君に

笑顔で別れたいから言う 

マタイマショウ マタアイマショウ

 この曲が現在の自分のヘビーローテーションです。別れ話を歌にした曲は多々あれど、こう前向きな思いをこめた曲はなかなか無いのではないでしょうか。もちろん穿った見方をすれば「未練がましい」ともとれるのですが、素直に受け止めて曲を味わいたいところです。

君はそんなに強くない 

悲しみ我慢してるのかい?

泣いてもいいよ 

僕も泣くから

今日だけは許してよ 神様

 すでに妻子持ちの私ですから、こうした恋愛とは無縁ですが、それでもこの曲の持つ力には感動です。リアルで恋愛を、特に悲しい恋愛をしている人の心には私以上に響くのではないでしょうか。

 「君に出会えてよかった」という恋愛をできたら、それが悲しい結末を迎えたものだとしてもそれはきっとその人にとっても、相手にとっても糧になる恋愛だったのではないでしょうか。

 このブログに似つかわしくないお話でした。w

(。・_・。)

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